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BL・絶対に言えない誰にも
絶対に言えない誰にも。
俺が同性愛者であること。
高校2年生で帰宅部だけど、ネットでは顔を隠したVtuberであること。それで小遣いを稼いでいること。
最後に、好きな人がいること。
その人にガチ恋をしていること。
俺が好きな人は、通っている高校の英語教師だ。くたびれた感じの妻子持ちのオジサン。だけど、眼鏡の奥の目が優しい。そのことを知ってから、彼の授業はサボらなくなった。
もっと彼の眼差しを見たい。彼を知りたい。
気になるのは、彼もまた、本当の自分の姿を、眼鏡の奥に隠しているようだから。
あるとき先生が授業を休んだ。それきり学校に来ていない。休み始めてもう2週間になる。
病気だと聞いたので、俺は心配になった。
そんなときに他の生徒から、噂を聞いた。
先生は病気で休んでいるのではない。本当は他の生徒と駆け落ちをして行方不明なのだと。
嘘だろ!
ここ男子校だぞ!
俺は震えながら、先生の家に向かっていた。ちなみに先生の住所は、ネットを駆使して特定済みだ。
真実を知るのは怖かった。
勇気を出してインターホンを押したら、くたびれ果てた先生が、子供を抱えて出て来た。
あれ?
行方不明のはずでは?
居間に通され、驚く俺が噂を話すと、先生は深いため息をついた。
教え子と駆け落ちをしたのは、先生の妻だった。その後、先生は子供を抱え、意気消沈して学校に行けなかったという。
もうこの人を放っておけない。
先生の肩を掴み、俺は告白していた。
「俺、ここに通いますから。通い妻になりますから!だから元気を出して下さい、先生!」
(終)
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フィクションを書くリハビリとして書きました。
ちゃんと書けた。良かった。
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