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第三話 「風見教授」
それから僕は、風見教授の勤務する明應大学に進学した。
僕が明應大学を目指したのは、風見教授の人柄に惹かれたのもあるが、もう一点、一番の理由は彼の思いもよらぬ誘いを受けたからだった。
「二宮君、もう一度、葵に会いたくはないかい?」
あの事件以来、風見教授とは時々顔を合わせる関係になっていた。
葬儀には参列できなかったが、その後簡単なお別れの会が催され、その会を主催したのが、僕と風見教授だったからだ。
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