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その日の夜、地域ニュースの速報が、僕のスマホに鳴り響いた。
僕はスマホゲームに夢中になっていたから、急なサイレンにドキッとして、一人自室のベッドの上で変な声を出してしまった。
スマホ画面の上部に出てきたバーをタッチして、その速報を覗いてみた。
また例の事件かな。嫌な予感がした。
画面を見る。
「○○地区で、二十代男性が刃物で刺され路上で死亡しているのを発見。」
僕はホッとした。
いや、一人の人間が亡くなったのだ。
しかも恐らく他殺。
こんな感情を持ったら失礼極まりないのは承知している。
だが、また例の連続殺人の被害者が出てしまったのかと思っていたので、僕はホッと胸を撫で下ろした。
それからすぐに先ほどまでやっていたスマホゲームを再開した。
再開と同時に、敵のボスに一撃でやられてしまった。
ああ、またやられた。ついてないな。
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