七話 覚醒①

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ー謎の空間ー 光乃は目を開けて周りを見渡す。見覚えがある。この場所は適合試験を行った時に謎の少女のザイテと話した空間だ。 「....居るんでしょ。」 光乃は呼び掛ける。この空間であった少女に 「やぁ。意外と早く会えたのじゃ。」 少女は光乃の目を見て嬉しそうに笑う 「私は死んだの?」 「いんや今は生きてるぞ。でも、このままだと死んじゃうのじゃ。」 少女は淡々と怖い事をあっさりと言う 「だったら早く戻してよ....!このままじゃ、アリヤちゃんも殺されちゃう!」 光乃は焦りから言う。早く戻らなければまた目の前で失ってしまう。だが、そんな光乃を嘲笑うかのように少女は冷たい声でいい放つ 「お前が今戻って何が出きるのじゃ?」 「っ!」 正論だ。何も言い返す事が出来ない。今の私じゃ何も出来ない。誰も救えない。 光乃は少し頭を冷やし少女に問う 「....どうすれば良いの?」 少女はその問いを待ってた言わないばかりに笑みを浮かべ 「私と1回目の契約するのじゃ!」 と訳の分からない事を言い放つ 「どっ....どういう事....?契約なら適合試験の時にしたんじゃ....」 「いや、あんなのは形契約じゃよ。わしは魂を持ってるザイテだからな。わしの力を全て使うなら四回は契約が必要じゃ。」 「よっ....四回?それに説明にもなってないし....色々と説明してほ」 言葉を際切るように少女はこう言う 「時間切れじゃ。すまんが説明してる時間は無い。今人形のザイテはアリヤに近付いてる。いま決断しないと死んじゃうよ。」 「っ....!」 頭の中が一気に混乱する。ザイテの血を持ってる彼女が何故、人間に加担するのか、魂を持ったザイテとは何なのか。契約とは何なのか。そもそも四回もする意味は何なのか。そして、少女を信頼して良いのか。だがここで何もしなかったら私は死ぬだけだ。だったら....私は.... 「貴方と....契約する....!」 光乃は真っ直ぐな目で少女を見つめて言い放つ 「....いい目じゃ。」 少女は光乃の目の前に突然、現れ手の平にキスをする。突然の事で光乃は反応が全く出来なかった。そして手の平に模様が浮き上がると同時に周りが光に包まれ少女が見えなくなっていく 「まっ....!」 その時に見えた少女は何かを言っていたが聞き取れなかった。
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