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どうでもいい、話さ・・③
長男、ときおが 起きています。
泣く子も黙る 丑三つ時に
(真夜中2時頃らしいです。)
2LDKアパートの
居間とリビングの戸を
とっぱらい つなげた 2部屋に
家族 3人で川の字に寝ている。
居間には 、父親 のりおが
敷布団で、大の字になり 鼻から空気音を
炸裂。
リビング真ん中には、
次男のかずお
折りたたみマットに、毛布を肩から
すっぽりと入れ込み、枕のセンターに
頭を乗せ、真っ直ぐなストレートな姿勢で
唇をブルブルと、小刻みに震わせる。
トランペット奏者なら、相当な実力を発揮
するであろう 勢いで。
リビング左側 壁沿いに、
長男 ときお
ソファーベッドに横になって
2時間余り経つのだか、眠むれないご様子。
別に …
父親 のりおや、次男 かずおの
スパイシーな、
イビキなど 気にした事は、ない
寝てしまえば・・
「…聞こえねぇし…」
そう、聞こえはしないらしい。
何故 長男、ときおは 寝むれないのか、
それは
今 むねが ムネムネときめいて
ときおは、眠れないのだ。
今朝 会社で
お気に入りの、受け付け担当と・・
目があったから、だ。
しかも、ときおの会釈に
受け付けカウンターで、微笑んで
答えてくれたからだ・・
今日、一日中
嬉しくて、ウキウキが止まらないご様子。
「…あれは、ぜってぇ 俺に惚れてるぜ!」
と、究極まで 膨らませた、自分判断
「おちるのも、あとすこしだぜ。 そしたら…」
「デート…結婚…子供…老後…遺産分与…」
どこまでも、考え始めた。
ときお…
ときお。
まだ、恋の始まりの、入口 。ノミネートさえ
かすっていないに…
惚れやすく、すぐ 傷つき諦めが …凄い
ときお。
今は
眠れない、夜を過ごす。
ソファ〜ベッドで、
腕枕
ベランダの見えるカーテンを少し開けて
月明かりが、ときおを 包む。
「…俺 最高だぜ。…」
幸せを噛みしめる、ときお。
ときおは、明日
お気に入り 受け付けの
あの娘が
同期の
みつおの彼女・・・と、分かるその時まで。
失恋するまでの、5秒前までは
広末涼子バリの 爽やかな、笑顔で
いられるだろう。
「…お月様 、お休みだぜ・・」
グおおおぉー、と、いつもより 音量を上げ
ベランダ月明かりの、お月様めがけ
轟かせた、猛獣イビキは
遠吠えの様、、。
そんな、男やもめ三人の
夜な夜な 続く……
どうでもいい、話
どこまでも、ピュアな ときお
また、明日・・
…終…
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