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どうでもいい、話さ・・・⑤
長男 ときおが
ぐっすりと、
眠りに 落ちた。
2LDKアパートの
居間とリビングの戸を
とっぱらい つなげた 2部屋に
家族 3人で川の字に寝ている。
向こう側の居間には
父親 のりおが
敷布団 で
お腹を出して 大の字になり
鼻から 勢いよく グゥウ〜グゥゥ〜と
イビキをして寝ている。
父親 のりお は、
腹が弱い体質だが、寝相が悪い。
翌朝は、腹痛の1日を過ごすであろう…
そして
リビング 真ん中には
次男 かずおが、
折りたたみマットで寝いる
今日は、居間の方
体制を右横向きにして、ブルブルと
くちびるを 小刻みに ふるわせ
イビキをして寝ている。
が、
時折 、左手を上げて
「あっ!ないない・・」と、寝言でしっかり
断りながら、手を左右に降っている…
何を
断っているだろうか…?
謎である
そして
長男の ときおだが…
最近
帰りが 遅くなっていた。
ここ 二三日、
何かを 吹っ切るように・・
仕事の鬼と 化してる
そんな事をする時は、決まって
失恋をした時だ
密かに想いを寄せていた
受付けのあの娘が、
同期である
みつおの彼女と、分かり
ショックを受け、自分を
追い込み
居残り 残業を、買って出ていたのだ。
ある日
「受付けのあの娘が、俺に気があるらしいぜ!」
と、
コピー機の前で偶然に居合わせた
同期のみつおに、自慢げに話をした
ときお
「なんで?気があるって分かるんだよ?」
同期のみつおが、
コピー機で刷り終えた
書類を束ねながら 質問してきた。
「だってさ、受付けカウンターで
目が合うと、俺に笑顔で
挨拶してくれるんだぜ!だから!」
ときおは
自信たっぷりに話してきかせた、
「そぅか、よかったな。じゃおれ行くわ…」
「何だよ 少しは 反応しろよ。
まっ…いいか」
みつおの反応が、いつにも増して 薄い
ときおは、「羨ましいんだろ、俺が…」
なんて、浮かれた考えで スルーした。
そんな
昼下がり、
みつおと、受付けのあの娘が、
連だって
昼飯を食べに 行くのを目撃した。
その姿を見て
まわりから、情報が舞い込む
「最近 あのふたり、
付き合いだしたらしいわよ…」
「そぅなんだ、だから 2人でいる所
よく見かけるのね!ヤダー うらやま〜!」
噂好きな女子社員の、大きな声が
ときおの耳に 、聞こえてきた。
「・・あれ?俺 失恋しちゃってる
しかも、あの時 何も言わなかったじゃん…
みつお・・
みつおめ、、変な気使いやがって…」
また、失恋した
ときお・・
ときおは、原因を考え始めた
俺も、みつおも
見た目は 同じ位。目立つとかもない。
平凡
何が 悪かった?
俺の、弟は、母親似で、激マブ・・
・・・
わからないので、考えを 終えた。
「なんだ、、そうなら そぅだって
言えばいいじゃんか?俺は いつでも
しゅくふく してやるよ 小さい男じゃ
ないっつーの!!・・」
失恋を認め
その日から
続いた、居残り 残業3日間
毎回
家路に着いたのは・・
夜中零時すぎ
「大分 仕事 片したな…
チーズ餃子美味いじゃん …
だけど 白飯には、微妙だな…」
風呂から上がり、髪も乾かさず
食卓に残された、夕飯を食べている。
ときお
肩にかけた フェイスタオルで
顔を拭いた、、
「あぁ……仕事 疲れた。めしうま 、涙でるぜ…」
「涙出たら、終わりだな・・・」
チーズ餃子に、涙 塩のドレッシング味を
足しながら、白飯を2杯食べた、、
食べ終えたら
髪も自然にかわいていた。
腹がいっぱいになり
ときおは
リビング左側壁沿いの、ソファーベッドで
ようやく ぐっすり
眠りに着いた
追い込んだ 仕事の分
辛い 失恋を 乗り越えた。
「…明日の弁当の、、ふりかけおにぎり
何味かな・・・」
ぐっすりと、眠る 夢の中で
巡らせて、、
弟が、
作った 美味しいご飯に救われている
兄 ときお
であった・・
おやすみなさい。
そんな、男やもめ三人の
夜な夜な 続く……
どうでもいい、話さ、、
…終…
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