1章-1

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 呉松家のお嬢様こと依田結花は性格に難あり、ワガママ、世間知らず、家事がろくに出来ない、22歳になっても働いた事がない。学生時代にバイトすらしたことない。  その性格に拍車をかけてるのが、結花の母周子だ。  結花の機嫌を損ねないように、なんでもはいはい言うこと聞いている。  ちなみに周子も働いたことがない。女の子が働くなんてかわいそうの考えの人だ。家事は全てお手伝いの人たちに丸投げしている。  結花が会社で働くことを反対している。うちの可愛い結花ちゃんが会社勤めなんてしたら、女性から嫉妬されていじめられそうだわと。  実際、結花は女性から嫌われるタイプだ。  小学校から女子からきつく当たられ、良く思われていなかった。それもそうだ。男子と女子と態度が全然違う、同性の女子で気に入らない子がいれば嫌がらせをするわ、自分勝手すぎるため総スカンを食らっていた。そのため、結花の友達は基本男性ばかりだ。甘えさせてくれるから。  そんな彼女にも夫がいる。  大学卒業と同時に結婚した。4つ上のローカルスーパーの経営者の息子。  結花はとにかく働きたくないが為に、高校時代から、出会い系アプリのようなもので、男性遊びにふけていた。  そんな中かなり熱心だったのが結花の夫、依田悠真(ゆうま)だった。
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