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悟は何だかよく分からなかった。金井は異星人の兵士なのか。黒山が金井に「命令した」だと。黒山は金井の上官か。悟は訳が分からなかった。
不良の仲間の上下関係かもしれない、悟はそんなことを考えていたが、どうも変だなと思った。
異星人の兵士だと金井は言っているのだから、金井は異星人の兵士だなと悟は考えた。
それより母親はどうなったのだろうか。蛇型の異星人の言いなりになるなよと言われても他に頼りになるのは父親くらいだった。
そうだ康之がいた。でも彼は今、学校にいる。既に警察官が悟の自宅に来ているかだろう。
またはこれから悟の自宅に警察が来るところか。悟は母親を警察に任せて学校に行こうかなと思った。でも母親が心配で、学校に行っても勉強できるか自信はなかった。
悟は勉強したいと考えていた。悟は勉強は嫌いではなかった。悟は勉強は好きだったが、それで同級生に馬鹿にされていた。悟は勉強熱心過ぎるというのだが、悟は勉強熱心でどこが悪いのだと反発していた。
今の時刻には黒山は八王子市の中学校にいるのだろうか。案外勉強熱心だったりして、なんてことを悟は思って仲間発見だなと一人で喜んでいた。
悟は学校に行くことにした。金井はどこからスマートフォンをかけて来たのだろうか。病院ではなさそうだなと悟は思った。退院したのだから、学校からかなと悟は考えていた。
悟は金井と仲良くなれたらいいな、なんて勘違いをしているなという自覚はあった。そうだ康之に相談してみよう、と悟はひらめいた。
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