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「悟さんはお釈迦様に近いものがありますね」
蛇型の異星人は話した。
「お釈迦様ですか?」悟は不思議だった。康之も「お釈迦様だな」と話していたなと悟は思い出した。
蛇型の異星人はよく地球の文化を勉強しているらしかった。何故異星人が地球の宗教の教祖の名前を知っているのだという疑問が、悟の心の中に生まれた。
「悟でしょう?」
「何も悟ってないです」悟は答えた。
「名前が『悟』でしょう?」
蛇型の異星人は話したので悟は笑った。
「名前の冗談ですか?」悟は期待されたかと重荷を感じていたが気分が楽になった。
「まだ話さないほうが良いかもしれないですね」
蛇型の異星人は話した。
「何かあるのですか?」悟はたずねた。
「いや気にしないように」
蛇型の異星人は笑った。蛇の笑顔というものをあまり見たことはなかったが確かに笑っていた。悟は不思議なものを感じた。
「それで母はどうなるのですか?」
「警察に任せなさい」
蛇型の異星人はそう言って悟に教えた。
「日本の警察は優秀だから助けてもらえるでしょう」蛇型の異星人はそう話すと口の中から通信装置らしい超小型の機械のようなものを出した。
「今私たちの星の警察に連絡して異星に悟さんのお母さんが連れて行かれないようにします」
蛇型の異星人は通信装置を使い始めた。何語なのか悟には分からない言葉で話していた。
「ドラゴンが助けてくれるのですか?」悟はたずねた。
「はい、そうです」蛇型の異星人は答えた。
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