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「大船に乗った気になりなさい」蛇型の異星人はそんなことを言っていた。
蛇型の異星人はそんな日本語を知っていた。
悟はめったに使わない言葉だった。
黒山にLINEを送ってみた。
いきなりスマートフォンが音を出しはじめた。
「悟?」
黒山がLINE通話で悟のスマートフォンにかけてきたのだった。
「悟ならオレだけど」
「悟のお母さんは警察に頼むのが一番良いと思うよ」
黒山は話した。
「今、蛇型さんに相談したところなんだ」悟は答えた。
「悟は今大事な時だから無理しないでね」
黒山はそう言った。
「分かった。ありがとう」悟は礼を言った。黒山の住所を詳しく聞こうと思ったが、女の子の住所をたずねるというのも中学一年生の男がして許されるのか迷った。
「黒山の住所はどこ?」悟はたずねた。
「八王子市の高校の校舎のそばにある。今度悟を呼んであげるよ」
黒山は話した。
もしかして恋? そう思うと悟は声が出せなくなった。
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