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あれほど俺に苛立っていたくせに、「おやすみ」って言うとは思わなかった。
世界というのは、俺自身狭いと思う。もちろん広いと感じる人だっていると思うけれど、少なくとも俺は今日の事件を境に世界は狭いと思ってしまう。
プライベートでは極力人には会いたくないし、知り合いなんて以ての外だ。絶対に会いたくない。会ったら、面倒なことになるのが目に見えている。
でも、出会うべき人とはどうしても出会ってしまうらしい。どんなに選択を変えて、未来を変えても、結局は会うことになる。それぐらい、出会うべき人との縁は切っても、切れないそうだ。だからきっと、倉敷とも切っても切れない縁で繋がっているのだろう。
世界というものは、狭い。まるで暗闇の中に閉じ込められているようだ。でも実際は広い。70億以上の人間がこの地球に生きているのだ。その中の1人の知り合いと、偶然にも会うことだって奇跡に等しい。
なら、俺はその縁を大事にして生きよう。きっと、俺の人生に必要な人なのだ。そしてきっと、彼女にも。
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