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「うん、うん。大丈夫だよっ。知らない街じゃないんだから。」
私は、21歳になっていた。
2年前、K県に引っ越した頃は、大貴が恋しくて毎日泣いた。
飛行場で連絡先の交換はしたものの、大貴と私は連絡を取らなかった。
そして、大学4年の就活の時期。
私は、元いた街の就職の面接に向かっていた。
あの日の飛行場での別れの後、私はすぐにバイトを始めた。
お母さんに料理や洗濯、掃除など、ひと通りの家事を習った。
そして、両親と離れて暮らす許可をもらった。
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