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「……馬鹿だよなぁ、陽葵って。」
「な、何よっ!?」
面接に向かう途中の電話口で、大貴は言った。
「普通、あそこまでしたら、プロポーズだって分かるだろ?鈍いのなんのって。」
「仕方ないでしょっ。それまでは、1人しか好きになったこと無かったし、誰かと付き合うことも、初めてだったんだから。」
私は、反発して言った。
「ま、そういう所も可愛いんだけどな。」
「な、何言ってんの!?」
私は、仰天した。
大貴って、イタリア人みたい!
いや、本当のイタリア人が口説き上手なのかは知らないけど、こんな恥ずかしいこと言うなんて!
「あれ、知らなかった?俺、愛の言葉は惜しみなく言うタイプ。ははっ!」
「もーう。今から大事な面接なんだから、やめてよね。」
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