大学4年の終わり

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「……馬鹿だよなぁ、陽葵って。」 「な、何よっ!?」 面接に向かう途中の電話口で、大貴は言った。 「普通、あそこまでしたら、プロポーズだって分かるだろ?鈍いのなんのって。」 「仕方ないでしょっ。それまでは、1人しか好きになったこと無かったし、誰かと付き合うことも、初めてだったんだから。」 私は、反発して言った。 「ま、そういう所も可愛いんだけどな。」 「な、何言ってんの!?」 私は、仰天した。 大貴って、イタリア人みたい! いや、本当のイタリア人が口説き上手なのかは知らないけど、こんな恥ずかしいこと言うなんて! 「あれ、知らなかった?俺、愛の言葉は惜しみなく言うタイプ。ははっ!」 「もーう。今から大事な面接なんだから、やめてよね。」
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