3つ子が恋したら

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1つの部屋に3つのベッド。 それぞれ寝転びながら作戦を考えた。 「でも恭一さんの出勤日や休みの曜日とかわかんないなあ」 カイが言うと、リクがふふんと不敵に笑う。 「しっかりリサーチ済みですよー」 小さなノートをヒラヒラさせる。 「貸してよ、それ」 「やーだね」 リクとカイがそんなやり取りをしているとソラがひょい、と奪って読み上げ出した。 「不定期だが、週3、4勤務。基本は夕方6時から夜の0時まで。 身長、175センチ、O型。 好きな食べ物、ケーキ」 「随分、細かくリサーチしたな」 カイが感心して言うと 「だろ?」 リクは自慢げだ。 「で、どうする?」 「性格、てすぐにはわかって貰えないし...そうだ!感度で選んで貰う!?」 リクが張り切って言うと、バカみたい、とソラが呟いた。 「悪くないかも、それ」 カイが顎に指を置き、うんうんと頷く。 ちなみに3人とも男女共に性交済みだ。 「...それは最後の切り札でしょ」 「だーから、ソラはいつも食いもんも好きなやつも取られんの。もっと積極的になれ」 「ならなくっていいだろ、カイ、ライバルだぞ」 次の日、リク、カイ、ソラの3人は揃って恭一のバイトするコンビニに来ていた。 「僕、誰だと思いますか?」 「え?えーっと...」 「ほら、よく見てください。目のそばにホクロがあるでしょ?リクです」 「僕はほら、口元にホクロがあるでしょ?カイです」 「...」 「そ、そうか、君は?」 「ソラです」 「ソラは特徴ないので」 リクが説明した。 「そ、そっか」 「...今日のおすすめはなんですか」 「今日のおすすめ、て居酒屋じゃないんだから」 恭一が笑った。 リクとカイがふくれっ面だ。 「コロッケ揚げたてだよ」 「...じゃ、それください。3つ」 ソラにコロッケが3つ入った袋を渡された。 再び、店の外で3人はコロッケに齧り付く。 「ソラにやられたー」 カイが唇を尖らせる。 「べつに...お腹空いただけ」 「ありがとな、コロッケ」 リクがソラに微笑んだ。
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