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「...どうした?結月。寝つけないのか?」
掛け布団の中、抱きついてくる結月の小さな体があった。
「...怖い」
「怖い?なにが怖い?」
「...こうしてるうちにも、僕のお腹の中の赤ちゃん、育っていってるのかな、て」
結月の不安な気持ちをどうしたら和らげてあげれるだろう。
穂高は言葉を選んだ。
「結月」
結月の小さな体を抱きしめ、薄闇の中でまっすぐ、結月の漆黒の瞳を捉え、見つめた。
「大丈夫。結月は1人じゃない。いつだって僕が傍にいる。幾らでも力になる。だから、今は不安がらずに寝よう?」
結月もまっすぐ、凛とした真面目でいて、優しい穂高の瞳を見つめた。
そして、頷いた。
「...このまま、一緒に寝てもいい?」
「構わないよ」
「穂高先生、あったかい...」
穂高もまた結月の体の温もりと結月の放つ仄かな柔らかい香りは優しく穂高を包み込み、寝つけない夜を癒された。
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