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【Chapter7】Box on the table
「お皿とナイフいる?」
「いや、このままで良いんじゃない?」
部屋の中央に移動されたナイトテーブルには持ち手のついた白い箱が置かれていた。
食事をした帰りに予約していたクリスマスケーキを受け取ってきたのだ。
「それじゃ、フォークだけ。」
「ん、ありがとう。」
私たちはフローリングの床に座り込むと、厳かに箱の中身を取り出した。
「意外と大きいな。」
「ホント!食べきれるかしら。」
一番小さなホールケーキをオーダーしたはずだったが、二人で食べるには十分すぎるほどのボリュームだった。
「よし!食べましょう。」
私の声がけに彼が頷き、共にフォークを握り直した。
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