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「おおおおおおおおっっ!」 思わず雄叫びを上げるとスマホが揺れてメッセージを受信する。 -引いた? 俺は慌てて返信を打つ。 ーまさかっ! すぐに返信が届く。 ーでも、壮絶な声が聞こえた。 俺はスマホを持ったまま、頭を抱えてしゃがみ込む。返信を送る。 ー恥ずかしすぎる。 鈴音さんがクスクスと笑っている姿が目に浮かび、会いたい、と打ち込んでからバッと顔を上げる。 俺はアホか。隣にいるっ! 慌てて飛び出して、鈴音さんの部屋に向かう。チャイムを押そうとしたら、ドアが開き、鈴音さんが照れくさそうに顔を出す。 俺は押し入るように玄関に入って、鈴音さんを抱きしめる。 「結婚しよう。鈴音さん。」 鈴音さんが俺を抱き返す。
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