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   ルーナはこの政策によって選ばれた学生の一人であった。幸い彼女はいじめなどに巻き込まれることはなかった。付け加えるのであれば、学校に友人が出来るということもまたなかった。  バーンシティの学校に通い始めて数ヶ月が経過していたが、ルーナはこの街の先進的で合理的な教育にはうんざりしていた。地元にいる恋人シオンと落ちている本を拾ってきては、ああでもないこうでもないと煙草をふかしながら語り合う勉強の楽しさには遠く及ばない。彼女はそう思っていた。
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