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「だが仮に二人きりでは無いにしても一緒に居た者が聞いておるだろう!」
「……なるほど」
ファーティスも存外馬鹿では無いようだ。
だが、生きている年月や物語の知識などに関してはこちらが遥かに上をいく。
故に逃げ道は幾らでも用意してある。
「ふんっ……」
ファーティスはアリスティアが黙り込んだことに勝ち誇った顔をしているがそれはすぐに逆転することとなる。
「ファーティス王子殿下、殿下は御存知無かったのかもしれませんが……
私にはいつも陛下から命を受けた護衛がいつも付いていました。
そして、王妃様からも侍女を派遣されておりました」
「……!」
「その者達に聞いてはいかがでしょう?」
アリスティアは堪えきれずにやりと満面の笑みを浮かべた。
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