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「ジール!!!!????」
あぁ、今日は叫んでばかりだな。そんなことを思いながら倒れているジールを起こそうとするアリスティアの手を何者かが止めた。
「クレメント公爵令嬢、この者は大丈夫です」
「……えっ」
アリスティアが顔を上げると、そこには黒く艶やかな髪色の、ジールと同じく顔立ちの整った男性がにこりと笑みを浮かべていた。
「……っつー、痛ってぇよ王子殿下」
「お、王子殿下!?」
アリスティアは慌てて床に膝を着き最上級の礼の姿勢をする。
「失礼しました、王子殿下とは露知らずこのように御挨拶が遅れてしまい……」
「え?あ、クレメント公爵令嬢、どうかそのような格好をなさらないで。面をおあげ下さい、ここは学園ですから」
「そうだぞ、アリス。」
「……で、ですが」
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