実らない日

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「本当にごめんね夏実、全く周り見えてなかった」 「ううん、私も思ったこと言えばよかったよね。今度からは遠慮しないで言うから覚悟してね!」 「はい、気をつけます…!」 昼休み、いつも通り食堂に行く前に夏実とちゃんと話ができた。 よかった。これで一安心。 これからはもっとしっかりしよう。 「にしても川村、ほんと鈴華のことよく見てるよね」 「そう?」 「すぐ話しかけに行くし」 「からかわれてるだけだよ」 「鈴華も川村好きなの?」 「はあ?!」 いや、好きでもないし、"鈴華も"ってなによ、"も"って。 川村も私のこと好きなわけないし、確かによく構ってはくるけどそこにそういう感情はないだろうし。 「総じて、あり得ない」 「何を総じてなのか分からないけど」 「とにかく総じてなの」 出会って4年も経ってるんだから、何か起こるならその間に起きてるはずじゃんね。 ここまで何もないなら、この先もないでしょ。
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