菜々と寧々と三兄弟の密談

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菜々と寧々と三兄弟の密談

 今日の小早川のサンルームは人口密度が高い。菜々と寧々に加え、高身長の三兄弟がいると狭く感じる。菜々と寧々はそう大きくないが紅茶を飲む姿でさえ常々堂々たるもので、今日は三兄弟を前に今日は昂然たる話者となっている。 「野々はあなた達がここにいること知らないのでしょうね?」 「菜々…何で口調が喧嘩腰なんだよ、チッ」 「煌夜抑えて。野々が茶室から出る前にここを出たい」  野々は今、巽の屋敷の茶室に幸之助といる。二人の茶の時間は季節ごとに年4回ほどでずっと続いている。 「まず菜々たちの考える結婚式を私たちに教えて下さい」 「ええ、場所はここであなた達の事情を知っている身内のみの集まりだからちょっとしたパーティーなだけよ。ただ結婚式だから、野々はウェディングドレスを着てあなた達がエスコートする」 「私たちのリサーチで野々のボディサイズもバッチリだからドレスを作ってもらうわ」  菜々と寧々の勢いに三兄弟は顔を見合わせると煌真が聞く。 「ボディサイズって?」 「スリーサイズよ」 「そんなのどうやって調べたんだ?」 「簡単よ。エステで施術前と後を比べましょうと言って測ってもらったわ」 「私はそんなことしなくても野々のスリーサイズを知っていますよ」 「…煌紀…相変わらずの発言ね。一応聞いてあげる」  すると煌紀はすらすらと0.5センチ単位で野々のスリーサイズを言う。 「…全て合っているわ。どうやって測ったの?」 「私の手で隅から隅まで…最近また0.5センチバストアップしました」 「「あなた気持ち悪いわね」」  
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