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菜々と寧々の内緒話⑬
小早川の洋館のサンルームで菜々と寧々はダージリンティーを飲みながら我が子が寒い庭の中をアメリカ人ネイティブteacherと話しながら歩くのを見ていた。1ヶ月前、ブリティッシュイングリッシュと違う英語も必要だと思いアメリカ人講師に変更した。
「寧々、ちょっと提案というか相談があるの」
「うんうん、どうかした菜々?」
「今月末の子どもたちの誕生日の事なんだけど」
「1月30日ね」
「その日は必ず野々が来てくれるでしょ?野々の誕生日ではないけど…」
「野々の31日の誕生日も一緒にパーティーする?」
「その日にここで野々を捕まえてウェディングドレスを着せたいと思ってね」
「いいわね。最近、野々のここに来る回数が減ったけどその日なら確実よ」
「招待客は無しにして事情を知る身内だけなら煌紀たち3人にエスコートしてもらってもいいんじゃないかと思って」
「そうね…そうなると巽三兄弟とも打ち合わせが必要ね」
「そうなのよ。野々にはサプライズでっとなると彼らと協力するしかないのよ」
「あくまでも、野々のため」
「もちろん。巽三兄弟は脇役よ…でも野々の幸せそうな顔が思い浮かぶでしょ?実際に見たいと思うのよ」
「本当に…三兄弟に連絡してみましょうか?」
「私たちの内緒話を聞かせるようで少し癪に触るけど野々のため…そして私たちが野々のウェディング姿を見るためね」
こうして彼女たちの内緒話は巽三兄弟の密談とコラボレーションするのだった。
*おしまい*
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