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「菜々、寧々。私はドレスのことはよくわからないので教えて頂きたいのですが…」
煌紀の下手に出た問いかけに姉妹は口には出さないが、何でもお聞きなさいという風にほんの僅かに顎を上げた。
「スリーサイズだけでは不十分ではありませんか?太もも辺りをタイトな物にするならその辺のサイズも必要では?」
姉妹は顔を見合せたあと
「煌紀は野々のドレスの希望があるの?」
と聞き、ちょっと待ってと菜々がサンルームから出て行く。
「野々にはどんなドレスが似合うかな…どんなドレスも似合うよね」
煌真が蕩けた表情で言うと寧々がすかさず言った。
「当たり前でしょ。野々は私たちの妹なのよ」
「お待たせ、簡単なものだけどドレスが何着か載っているわ。どんなものがいいの?」
菜々の持ってきた雑誌を食い入るように見ると煌紀が
「こういう感じがいいかと思います」
と指を向けたのはビスチェタイプのマーメイドラインドレス。膝まではタイトで膝から下が美しいラインで広がっている。
「おい、煌紀。野々の胸と立ち姿の綺麗さで似合うに決まっているが、その露出は俺たちの前だけにしろ」
煌夜が立ち上がって言うと煌真も
「絶対似合うけど野々の綺麗な胸元やヒップラインが注目されるよね…僕たちのものなのに」
と、うんうん頷く。煌紀がキラリと目を光らせ
「私たち用にこれを作りますか?うちで私たちの前でだけ着せるドレス…後ろの編み上げをほどく瞬間を思い描くだけで…疼きます」
「「あなた本当に気持ち悪いわね」」
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