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「おはよう四川くん!!今日もたいへんウルワシイヨ!!」
「おはよう葉山クン。褒めるのが片言になってるぞ」
「そんなのはどうでもいいさ!それより聞いておくれよ、昨日の夜午前三時頃まで苦闘してついにゲームクリアできたんだよお!!!」
「お、よかったじゃん。だから目の下隈できてんだね」
可哀想な目の下の隈をそっと撫でる。こいつのゲーム愛のせいで酷使される体が可哀想だほんとに。
しゅばばばばっと葉山クンは俺から距離をとった。なになに急に、こわいんだけど。
「僕の方がこわいよ!!君そういうとこだよそういうとこ!!ナチュラルに顔触ってこないで!!」
一応、彼も俺の親衛隊なのである。
俺の親衛隊はずばり、この学校ならではの厄介事(制裁、レイプ、いじめetc.)に関わりたくないやつらの集まりなのだ!!
誰かの親衛隊に入っていれば、間違って親衛隊対象の人物に関わってしまっても「ぼく○○の親衛隊所属なんで!」と制裁を回避できる。
また、ガチ恋勢をアピールしておけばある程度の恋愛絡みの事件から逃れることも可能だ。
葉山クンは、ゲームを生きがいとしていてそういう厄介事に時間を取られたくない!と言って我が親衛隊結成に力を注いだ人物のうちの一人である。
昨日の夜の彼の努力を、それはもう長い間話して、予鈴が鳴ってようやく席に戻っていった。
あー、一限目の教科の課題やってねえや。まいっか、どうせ寝ちゃうし。
まだ高校に入学して二ヶ月半。早々にして問題児となってしまった。
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