154人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
「なになに〜?サッカー界最強の美男子?ひえ〜、めちゃくちゃバズってんじゃん!」
横から画面を覗き込んできたチホが驚きの声を上げる。
ミクが見せてきたのはSNSのとある投稿だった。どうやら全国の大学のサッカー部をメインに掲載しているアカウントらしく、そこに大々的に貴良の写真が挙げられていた。
「めちゃくちゃ人気らしいね、景山。なんか景山を見たいがためにわざわざ東京まで試合見に来る子もいるって聞いた」
「え、そんなに!?まああいつ、顔はめちゃくちゃ整ってるもんなぁ」
「ずっとサッカーしか興味ない!って感じだったけど、今どうなってんだろうね」
「めちゃくちゃヤリチンになってたりして」
「ありえる」
ケラケラ笑いながら交わされる2人の言葉も右から左へ流れていって、画面の中で笑っているこの男に全ての意識を持っていかれる。
「…会いたいなぁ」
ぽつり、と。
本当に無意識のうちに口から零れ落ちてしまっていた。
最初のコメントを投稿しよう!