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バサバサと音を立てて落ちたのは、毎週買い込んでいる青年漫画だった。
「お前こそ、今更怖いとか言うなよ」
真っ直ぐに落とされる射抜くような視線に、背筋がぞくぞくした。
小さく頷けば貴良は早々にあたしのカーディガンのボタンに手をかけたから、あたしも真似するみたいに貴良のシャツのボタンに手をかける。
けれどその手はすぐ貴良の手に掴まれて、シーツに押さえつけられた。
「俺は自分で脱ぐ」
「……」
要するにあたしは何もするなという事だと悟ってまた小さく頷くと、今度こそ貴良の指が1つずつボタンを外していく。
カーディガンのボタンを全て外されれば、次は当然のようにシャツのボタンが外されていく。
ぷつん、ぷつん、と。
1つずつそれが外されるたびに、あたしの肌の色がどんどん露出されていく。
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