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ぎゅっと閉じていた目をゆっくりと開ければ、ぼやけた視界の中であたしを見つめる貴良が居た。 「…やめる?」 きっとあたしにその言葉を言ってほしいから、何度もそう聞いてきたんだと思う。 でもあたしは2回目のそれにも首を横に振った。 あたしのその反応を見た貴良は何か言いたそうに眉を寄せたけど、その薄い唇から何か言葉が出てくる事はなく。 胸の上に乗っているだけの状態になっていたブラが乱雑に捲り上げられた次の瞬間には、ピンと主張するそこに貴良の熱い舌が這っていた。 「ん、ぁ…っ」 ピリピリと甘い痺れが駆け巡る。 ちゅっと強く吸われたり軽く歯を立てられるたびに、聴覚も視覚も感覚も、全ての方向からじりじりと詰められていくみたいに快感が押し寄せてくる。
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