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時折その切れ長の瞳に見上げられたりしたら、もうぞわぞわするのが止まらなくなって、まるで強請るように腰が浮いてしまった。 やがて胸から移動して、首筋をつぅー…っと辿ってきた舌が、耳朶を突く。 「なあ、」 「はっ、ぁ…っん」 鼓膜に直接吹き込まれるように響く声は少し掠れていて、貴良のこんな声を聞いたのはあたしが初めてなんだと思うと堪らなかった。 「…最後に、もう一回聞くけど」 いつの間にかスカートの中に入ってきた手が、足の付け根を撫で上げる。 「…やめる?」 「っん、ぁ…っ」 「うらら、」 どうすんの、と囁いた唇が耳殻をなぞる。 下腹部がひどく疼いて、自分の中から何かがじわりと溢れ出てくるのが分かった。 子供に戻る事も、大人に成り切る事もできない狭間で、馬鹿みたいな事をしてるあたしが、必死に声を紡いだ。 「やめ、ない…っ」 この世でたった1人。 いつだってあたしは、貴良が欲しくて堪らなかった。
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