おまけ

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◇ ──ピピピピピピピッ けたたましい音が鳴り響き、深いところに沈んでいた意識が無理やり現実世界に引きずり戻される。 枕元のスマホに手を伸ばし、鳴り響くアラームを停止した。 むくりと上体を起こして、髪を乱すようにくしゃくしゃと後頭部を掻く。 「……」 なんか、すっげえ嫌な夢見たな。 カーテンの隙間から覗く外の景色はどんよりと灰色に曇っている。さっきの夢も相まって、気分は最悪だった。 再びぼすん、とベッドに寝転びながら、手にしたままだったスマホを操作する。 履歴の中、一番上に羅列されているその名前を迷う事なくタップした。けれどコール音が鳴り響くだけで一向に通話に繋がらない。 やがて機械越しに響くのはコール音から『ただ今、電話に出る事ができません──』という機械的なアナウンスに変わっていた。
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