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「好きな奴ができたら、みんなこんななんの?」
「……」
「それとも、俺がおかしいだけ?」
…はあ。もう何この子。
可愛すぎるんだけど?
サッカーにしか興味がなかった“サッカー界最強の美男子”と謳われた幼なじみは今現在、恋に悩める男の子になっているようで。
その相手がまさかのあたしだって言うんだから、もう本当に信じられないけど。
可愛い可愛いこの男を手放す気はさらさらないから。
「大丈夫だよ」
囁くようにそう言って、その首に腕を巻き付けて引き寄せた。
「みんな、我慢できなくなるもんだよ」
「……」
ほんのり赤く染まった頬に軽く口付けを落として、その綺麗な顔をじぃっと見つめる。
欲に濡れた眼差しを注いでいるのは、多分お互い様だ。
「あたしも、我慢できないもん」
貴良がそうなるよりももっと何年も前から、欲しくてたまらなかったよ。
だから、ねえ、早く。
そんな気持ちを込めて、ぎゅうっと抱き着いたあたしに、キスの嵐が降ってくる。
くすぐったくて、じれったくて、でもとても幸せで。
この瞬間を噛み締めるように、貴良に抱き着く腕にさらに力を込めた。
その後どれだけ甘い時間を過ごしたかは、またのお楽しみって事で。
おまけ 終わり ♡
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