子どもでいいじゃんか

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 二人は同級生なので気心が知れ、よく遊んだりもするのだ。競い合った仲なので、相談をしあったりもするのだ。 「あ、う~ん。エキシビジョンの曲は決まっているんだけどさ、どう、滑ろうか、どう演しようか考えてたんだ。」 「フリーじゃ出来ないのか?」 「本当はそうしたかったさ、でも、5分以上もかかる曲だし、長めの曲だからエキシビジョンにしたんだ。」 「どんな曲にしたんだ?」 「GIRL NEXT DOOR の”運命のしずく”って曲なんだけどさ。多分、お前知らないよな。」 「ああ、聞いたことがないな。曲も歌手も。」 「実はCDショップに久しぶりに行ったんだけどさ、その時にこの曲を聴いたんだ。ちょうど映画が公開された時期だったから宣伝してたから。」 「映画って何の映画だ?」 「え、えっとそれは。」 映画の話になると少し口ごもった。 「言えない奴か?」 「そんな訳ないだろ!!」 「じゃあ、何だよ。」 「えっと、その、特撮だよ。」 「マーベルとか?」 「じゃなくて、日本の特撮。」 「ああ、そういえば、お前ウルトラマンが昔から好きだって・・・」 「分かってるなら、そこまで言うな!!」 「まあ、そこまで恥ずかしがらなくていいだろ?お前より年上の芸能人や同世代でもウルトラマン好きを公言しているやついるだろ?」 「まあ、そりゃそうなんだが・・・」 世の中にはウルトラマンは子供が見ている作品だと考える人は多いのだ。なので、翼が口ごもるのは無理のないことだ。
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