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僕は君を見ているだけで幸せだった。
※『私に触ふれないで......きっと貴方を傷つける。』
君はそう言いたげに頑なに僕を避けた。
僕達はガラス越しで見つめあう
言葉はいらない
確かに心は通じ合っていたから
僕達は永遠だと思っていた。
お互いを思いやる変わらぬ日々に
終わりなど来る事はないと
だが、、ある日 僕が仕事から帰ると
君は消えていた
朝出て行く前は いつもどうりだったのに
何故だ 何故だ
僕は君を探した 葉の裏を一枚ずつすべて
床に並べて隅から隅まで
だけど君は 何処にも いない
『ありがとう』
僕の隣の床に転がる
君がいたガラスケースから
突然伝わってきた優しい想い
「ナメコ!!」
僕はバッと勢いよくケースをつかんだ
そこに書かれた彼女からのメッセージ
小さなハートの形
彼女の心を込めたヌメヌメの愛の証が
キラキラ光に反射して輝いていた。
※ ナメクジにはあまり素手で触らない様、または触った後はよく手を洗いましょう。詳しくは各自お調べ下さい。
※ ナメクジの寿命は2年だそうです。
ナメコさんは幸せなナメ生を終えました。
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