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心を落ち着け扉に足を向けてブラブラさせながら扉の開く音を待つ。
「おー、相変わらずだなぁお前。」
僕の同居人、陽介くんのややけ気怠い声が部屋中に響いて僕の耳をくすぐるので
「陽介くんおかえりー。」
と、僕もうつ伏せ足ブラブラの体勢を変える事なくずっとゲームに興じていた態度をとる。
「楽しそうにしてんなぁ。何のゲームしてんの?」
いつもの鞄と一緒に女性受けしそうな紙袋をテーブルの上に置いた陽介くんが僕のタブレットを覗き込む。
「なんかねー、キャラを3つ以上繋げて消していくゲーム。」
「ガキみたいなゲームじゃん。お前の見た目そのものだなぁ。」
彼はドカッと胡座を掻いて座りながら僕を嘲笑った。
音量を消しているから画面を見るまで気付かなかったんだろう、小学生に人気のゆるいゲームだったのが呆れるくらい可笑しかったようだ。
「ガキじゃないよっ。陽介くんもやってみたら絶対ハマるって。」
「俺そもそもゲームもスマホでネットとかも興味ないし。」
「今時の20代男性とは思えない発言だね。暇つぶしといえばスマホゲーが常識でしょ。」
「うるせぇなぁ。こっちはお前と違って暇じゃねぇんだよ!」
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