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サクラは麻薬取締官だった。
柔軟な捜査方法の一つとして『うそつき本舗』の契約社員としての仕事を隠れ蓑に利用していた。
現在、俺は彼女と真面目に交際している。
「あなたの本気と勇気を確かめたかった。あの時のディープキッス。一生忘れないわ。」
ただ、俺たちは頭を悩ませている。
俺の両親に、本当のことを告げるべきか?!
いっそ、ウソを突き通すか?!
もしかすると永遠に、薔薇の大好きな翻訳家、茉莉さんのままでいた方が、俺の両親は心穏やかに過ごせるのではないだろうか?!
「その方がいいと思う!」
警視庁の幹部職員である彼女の父親は、そう言って笑った。
完
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