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ポケモンセンターの無料宿泊施設で一泊した俺はフスベジムへと向かった。
ランクマッチで更なる高みを目指して。
そしてフスベジムのドアを開けた。
(ん?イブキは誰かと先にバトルしてたのか。ちょっと観戦してみるか。)
と思い俺はここから観戦することにしたのだが、
「ありゃ、もう終わってたのか。」
と呟いたその時だった。
イブキが誰かを鍛えていた。
恐らくこの間ワタルが言ってた子なのだろう。
その子はイブキにボコボコにやられていて、
「駄目ね!そんなんじゃいつまで経っても立派なドラゴン使い…いいえ、ポケモンマスターにはなれないわよ!アキ!」
と言われ、アキと呼ばれた二十歳くらいの女性は涙ぐんでおり、その傍らではワタルが腕組みをしながら、眉間にシワを寄せてその様子を見ている。
「この間振りワタル。」
と俺はワタルに近づき軽く声をかけた。
「おお、ミスト!よくフスベに来てくれた!歓迎しよう!」
と、俺達が話しているのをイブキが見て、
「ミストさんじゃないですか!お初お目にかかります!」
と俺に言ってきた。
「堅苦しいから普通にタメ語でいいよ。見た感じ、俺と対して歳も変わらなさそうだし。」
「あ、あの…イブキさん、ワタルさん…。そ、そちらの方は…?」
「えぇ!?アキアンタ、ミストさんを知らないの!?」
「こらこらイブキ。俺から紹介しよう。彼はミストという。ホウエン地方出身で、一度チャンピオンになっていて、チャンピオンズリーグに出場経験のある人だ。恐らくチャンピオンズリーグ出場者で歴代最年少な筈だ。そして彼の親御さんはルイスさんとヴィヴィアンさん。2人の名前くらいは聞いたことくらいはあるだろう?」
と他己紹介された。
「俺がここにきた理由は1つだイブキ。ランクマッチだ。」
「!ミストさんと戦えるのですね!寧ろこちらからお願いします!」
俺はイブキとランクマッチ戦をすることになった。
「アキ、よく見ておけ。この俺を何度も倒した男の実力だ。」
「は、はい!」
「行きなさいキングドラ!」
「(キングドラ、か。レイン君を思い出すな。)キングドラとなると、バトルフィールドは海を模したような水の中になるな。ならコイツだ。ゴー!ドヒドイデ!」
俺はドヒドイデを選択した。
「す、すごい…!圧倒的強者感が、あります。」
「ドヒドイデ、よく鍛えられているだろう?でもミストの絶対的エースではないんだ。」
「え?じ、じゃああの人はイブキさんを嘗めてる…?」
「いや、そうじゃない。イブキは自身のエースのキングドラを出したんだ。そして海を模したフィールドになった。となると、ほぼ必然的に水タイプを選ばざるを得ない状態になった。そして彼はドヒドイデを選択したという事だ。あのドヒドイデ、ミストのポケモンの中でもかなり厄介だぞ。まあ、ミストのポケモンはどれも厄介なんだが、ドヒドイデは群を抜いて厄介だ。いつか戦う時が来るかもしれないから、よく見ておけ…!」
「は、はい!」
そんな感じでドヒドイデvsキングドラの試合が始まった。
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