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二話 イッシュ地方へ
そしてタマムシ空港で俺とアキはフキヨセ空港行きの飛行機に乗った。
「もしかして初めての飛行機?」
「は、はい…。」
「まあたしかに初めては怖いよな。あと、敬語いらないよ。俺もタメ語使ってるしさ。」
「あ、…う、うん…。」
うーん、めっちゃ緊張してるな。
上手くできるか分からないけど、アイスブレイクでもしてみるか。
「そういえばさ、エーフィ持ってるんだよね?めっちゃ毛並みとか綺麗だったよ。毎日お手入れとかしてるの?」
「あ、うん。そうしてあげると、エーフィ凄く喜ぶの。」
「あ、そうそう!エーフィといえば、イーブイの進化系だよね。俺の家族は皆それぞれイーブイの進化系を手持ちポケモンにしてるんだ。俺はブラッキー、兄貴はシャワーズ、妹はリーフィア、オカンがニンフィア、親父がサンダースだな。まあ、親父はもういないけど、親父のポケモン達は実家でオカンと妹と一緒に住んでるよ。ブースターとグレイシアも実家にいるよ。俺や兄貴が帰ってくるたびに甘えてくるんだよ。これがまた可愛くてさ。あ、写真見る?」
「うん、みたい…!」
お、乗ってきた乗ってきた!
「はい、これだよ。」
と言い俺はiPhoneを操作して、
実家にいるポケモン達の写真を見せた。
集合写真やソロ写真、ツーショットなど色々だ。
めっちゃ目を輝かせながら見てる…。
暫くして、
「あ、はい。ありがとう。」
と言い、俺にiPhoneを返してきた。
ちなみにアキが写真を見ている時に飛行機は発車していた。
「ミロカロスに進化させるのにめっちゃ大変だったでしょ?ヒンバスのコンディションの美しさを最大まで上げなきゃいけないしさ。」
「うーん…、そうでもなかったかな?ポロックとかポフィンを作るのとか結構好きだったから。」
「マジか!?そりゃすげえや!俺料理とか全くダメでさ笑…よし、次は家族の事を話そうか。俺の家の家族構成は親父、オカン、兄貴、俺、妹の5人。兄貴、俺、妹はそれぞれ3個ずつ歳の差があるんだ。オカンは今は専業主婦だけど、昔貯めてたらしいお金と親父の遺産とかもあるから、それで普通に生活できてるみたい。兄貴はカントーの大企業に就職してて、役職も持ってるみたい。で、俺は旅人で、妹はホウエン地方の難関大学附属高校に通ってるよ。ちなみに妹の料理スキルは最悪で、逆に兄貴はめっちゃ家事スキル高かったよ。実際に兄貴の作ったご飯とか旨かったし。まあだからオカンも一人暮らしOKって言ったんだろうけど笑」
「私は実は施設育ちなの…。お父さん、お母さんの顔とか知らなくて、さ…。だから唯一の家族はこの子達なの。」
と言いアキは自分のポケモン達の入ってるモンスターボールを見つめていた。
すると、
『皆様、ただ今フキヨセ空港に到着致しました。時間は午後6時30分、気温は25℃です。着陸したからといってシートベルトを外して席をお立ちになるのは危険です。安全のため、飛行機がゲートに到着してシートベルトの着用サインが消えるまでシートベルトを締めたままお席についてお待ちくださいますようお願い申し上げます。』
とありきたりなアナウンスが聞こえた。
「お、着いたみたいだな。」
「え!?いつの間に…!?」
「俺と話してる時にだよ。アキは知らず知らずのうちに、飛行機を克服してたんだよ。さ、降りよっか。」
と言い、俺とアキは飛行機を降りた。
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