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そして食べ終わり、
「じゃあユウキさん明日バトルでもしましょう。」
「明日、よろしくお願いします…!」
と言い俺達はポケモンセンターの無料宿泊施設へと向かおうとした。
その時、
「あ、ミスト君、悪いんだけど、少しアキちゃん借りてもいいかな?」
と言ってきた。
「え?あー、まあ俺は良いけど。」
「じゃあ決まりね!少しカフェ行ってくるね!男性禁制のガールズトークだからね!」
と言ってアキを拉致ったユウキ。
〜〜
某カフェにて
ユウキはアキに、
「私ね、少し前に体調崩してお医者さんに看てもらった時、子どもが産めない体になるかもしれない、って言われたんだ…。勿論ショックでね…でね、私、気分転換にイッシュ地方にある古代の城に行ったの。その時、私、砂に埋もれつつある城を見てて、子どもを産めなかったら女として意味がなくなって、誰からも相手にされなくなって、やがてこの城みたいに誰からも忘れ去られてしまうんじゃないかって…そう思ったら生きててもしょうがないんじゃないかって思ったの…でね、そんな時にギーマさんと出会ったの。あ、ギーマさんっていうのはイッシュ地方の四天王の1人だよ。」
と言う。
ユウキは続けて、
「ギーマさんが私を見かけた時、私、城から発せられる悲しい思いを受け止めすぎてて、マイナスの感情に囚われてデスマスやデスカーンを引き寄せて危険な状態になってたみたいなの…つまり、“あっちの世界”に引っ張られそうになってたって事。それを見たギーマさんはキリキザンと一緒にデスマス達を追い払ってくれたの。」
と言い、さらにアキに話し続け、
「そのあと、ギーマさんは真剣に私の話しを聞いてくれてね…。そして、こう言ってくれたの、『俺が投げるコインが表か裏になるかは誰にも分からない…ましてや、投げたコインが落ちて来ない事だってあるだろう?それと同じように、人生もまた分からないものだよ。君が子どもを産めるか産めないかなんて、それは本当は誰にも分からない…ゆえに、君は子どもを産めるかもしれない。だから、君自身がそれを諦めたら駄目だ。自分を信じろ。きっと大丈夫、心配ない!、ってね。そしたら、奇跡は必ず起きるから。』って。だから、アキちゃんも自分を信じてほしいの。そして、アキちゃんのポケモンの事をどこまでも信じてあげてほしいの。」
と、ユウキはアキにそう言う。
「それなんですけど…ミスト君に言われたのが、何もバトルだけが全てじゃない。コンテストやミュージカルもあるし、図鑑を完成させるのだってある。確かに最終的に何かに決めなきゃいけないけど、この世界には可能性がゴロゴロ転がってるって…。だからミスト君の旅に着いていって、自分が本当にしたい事を見つけていこうと思ってるんです。」
と言った。
「ワタルから聞いていた印象とだいぶ違うね。あ、もちろん良い意味でね。ワタルからは凄くモジモジして、自分の言いたい事も殆ど言えない子って聞いたんだけどね…。こ!もミスト君のおかげかな??笑」
と言った。
すると、これまで黙々と抹茶クリームフラペチーノを飲んでいたアオイが、
「あのぉ、もう良いかな??そろそろ閉店時間だし、それに私、これから彼氏と予定が…。」
と言った。
「あ、そうだったのね、ゴメンなさいね。じゃあ今日はこれでお開きにしましょうか。また話そうね。」
と言い、ユウキはアキに何やら紙を渡してきた。
「その紙に私の連絡先が書いてあるわ。暇な時にでも連絡ちょうだいね?笑」
と言った。
「私はアキちゃんを送りながらカノコタウンに行くけど、ユウキさんはどうするの?近くなら乗っていく?」
「私もちょうどアララギ博士に用があったから、カノコタウンまで一緒に行くわ。」
「オッケー!」
そしてガールズトークは終わり、アキはミスト達の泊まるポケモンセンターへと戻っていった。
そしてアオイとユウキは仲良くカノコタウンへ向かった。
〜〜
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