一話

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「ハガネール!鉄壁!」 「ギルガルド、剣の舞!」 ミカンのハガネールは防御を、俺のギルガルドは剣の舞で攻撃力をそれぞれ2段階上昇させた。 「これで±0ね。」 「ギルガルド、あの2回剣の舞で攻撃力を最大まで上昇させろ!」 「ならハガネールは鉄壁を限界まで上昇させて!」 「ギルガルド、アイアンヘッド!」 俺はハガネールに対して効果今ひとつのアイアンヘッドを指示した。 ここで俺が狙ってるのはダメージを与える事ではない…。 「何で今ひとつの技を…ってそう言う事なのね…。」 そう、追加効果の怯みだ。 「これで決めるぞギルガルド!聖なる剣!」 「!?いくら効果抜群だっとしてもタイプ不一致に加えて、能力上昇が±0になったのに!?」 そうだろうな。 別に俺は忘れてたわけじゃない。 俺が聖なる剣をチョイスした理由はな、 「聖なる剣の効果は相手の能力ランクの変化に関係なく、ダメージを与える事ができる!だからアンタのハガネールは聖なる剣の元では防御6段階上昇していないことになる!そして剣の舞の6段階上昇分はしっかりと乗っかってるぞ。」 「!?これじゃあ…!」 「このランクマッチ、俺達が貰ったぞ!」 と俺が言うのと同時にギルガルドが聖なる剣でハガネールを切り裂いた。 そして 「…私達の負け、ですね。嘗めていた訳ではありませんが、無意識のうちにジムリーダーという肩書きに慢心していたのでしょうね…。」 こうして今回のバトルは幕を下ろした。 その後、個室の飲食店で 「えー!?ミストさんって、ルイスさんとヴィヴィアンさんのお子さんで、ホウエンチャンピオンにもなった事があるんですか!?」 「まあ、肩書きに縛られるのは嫌だったから、優勝賞金貰った瞬間に辞退してダイゴさんにチャンピオンの肩書きを押し付けたけど笑てか、親父とオカンの事知ってるんだ。」 「それはそれは!あの2人はチャンピオンズリーグの予選で本戦常連と言われてる人たちを1匹のポケモンだけで倒して、本戦でもお互いに2匹だけで決勝戦まで上り詰めたんですよ!しかも1匹も瀕死にならなかったんです!」 と会話していた。 食事をしていただけなので、如何わしい事は何一つしてない。 (ガブリアスはほぼ確実で、ハッサムかミミッキュか。オカンも確か親父の絶対的エースだったゲッコウガは決勝戦以外では見てないって言ってたしな。) と俺は思っていた。 ちなみにその時のチャンピオンズリーグ決勝戦のカードはルイスvsヴィヴィアン、つまり親父vsオカンだ。 「最後のゲッコウガvsリザードンには全国民がビックリでしたよ!リザードンはメガシンカして黒い体に蒼炎になってましたし、ゲッコウガに至っては誰も見たことのない姿になってたんです!巨大な水手裏剣を背負った姿になったんです!」 「な、なるほど…。」 凄いマシンガントークだ。 「あ、そうだ。ここまで強いのならフスベシティに行ってみてはどうでしょうか?今なら確かワタルさんが帰省してるはずですし。」 「ああ、カイリューに生身の人間に対して破壊光線を指示したヤベー奴か。勿論行くよ。ワタル自身に良かったら来い的な事言われたしな。」 そして会計をして、俺はフスベシティへ向かった。
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