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(それにしたって、俺まで殺されるとはね)
駒だと自覚していたけれど、こんな風に無理矢理引き抜かれるなんて、考えてもいなかった。いや、考えてはいたけれど、本当にそうなるとは信じていなかった。信じたく、なかった。
(とばっちりで死ぬのか・・・)
表情を少しでも隠すために長めにしている前髪が、目に刺さる。
この街に来て親しくなった友達らの顔が浮かんだ。
(立場も忘れて、仲良くし過ぎたツケなのかな)
彼らとの日々を思い出したら、自然と頬が緩んだ。
楽しかった。
"リーダー"は、呼び名の通り、みんなのリーダー。メカに強くて、若干軍事オタクかぶれしてるけれど、頼れるやつ。
"サブ"は無自覚な人たらし。生活費を稼ぐためにバイト三昧で忙しいのに、明るくて前向きで、愉快なやつ。
金持ちの"シュウ"は、嫌みが専売特許なやつだが、賢くて、なにより仲間思いだ。
"パル"の情報処理能力には舌を巻く。ハッキングもお手の物だなんて、呆れるほど面白い。
おっとりした見た目に反して情報通で勘の鋭い"ハヤ"は、俺たちの誰よりも大人びていた。
彼らと一緒なら、俺は、もしかしたら。
(・・・夢を見過ぎた)
もう時間がない。
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