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いやらしい水音が、広い室内に響く。
「んっ……、っう、ん”ぅ……!は、ふっ」
ベッドに倒れた俺の上に跨ってきたアンドリューは、無意識に開いていた口にキスをしてきた。反射的に閉ざした口を舌で無理やりこじ開け、唾液を含ませたその長い舌で俺の口内を蹂躙する。まるで俺の口を味わうように舌を絡ませ、溢れた唾液を啜り、舌を甘噛みした。アンドリューのキスはしつこくて、とても息が続かない。拒もうとしても、のしかかられて身動きがとれないおろか、顔を両手で掴まれている。俺はただ耐えるしか無かった。
「ん”、ふ、ゔぅ、…ん”ぅ、むぐ、っぷはぁ!」
散々口内を犯した舌が、ずるりと音を立てて出ていった。最後まで絡まっていた長い舌と俺の舌の間を唾液の糸が繋いでいたが、それも名残惜しそうにプツンと切れて消えた。
俺の口元は混ざりあった唾液で濡れて気持ち悪い。
「はぁ、…ふふ、随分ときつそうだったけれど、ディープなキスは初めてかな?」
唇を親指で拭いながらアンドリューは笑った。なんだか馬鹿にされている気分で、ディープどころか普通のキスもされたこと無かったなんて、これがファーストキスだなんて言えなかった。
「でも、ちゃんと感じれて偉いね。」
そう言ってアンドリューは高級服のボタンに手をかけた。こいつ、このためにわざと前開きの脱がせやすい服を用意したのか。嵌められた。
「っ……、感じてなんかっ…!」
「おや、そうかい?ココが反応してるから、てっきり感じているのかと思っていたよ。」
下半身に目をやると、俺のソコが布越しでもわかるぐらいに盛り上がっていた。
「…!?ちがっ、これは!」
最悪なタイミングでの下半身の誤作動に、俺は恥ずかしさのあまり何とかそれを隠そうとしたが、
力でアンドリューに適う訳もない。俺は抵抗虚しく下着ごと履物を脱がされ、勃ったペニスを露わにされた。
「…はは、余り煽るような行動をしないでくれ。君が可愛いことをするから、僕ももうこんなになってしまったじゃないか。」
無理やり開かれた内腿に、アンドリューの硬いものが当たった。布越しでもわかるその存在感に、俺はひっ、と喉を鳴らしてしまう。
「そんなに怯えないでくれ。慣らさず無理矢理ぶち込むなんてことはしないから。」
そう言うなり、アンドリューは潤滑剤を纏わせた手を後孔に押し当てた。
「っ!?、何をっ…!」
「じっとして。」
アンドリューの指が、肉を掻き分けて中へ埋まっていく。味わったことのない異物感に、俺は歯を食いしばった。
「ゔ、ぅぅぅぅ〜〜〜〜っっ!!」
勝手に身体が力んで、変な汗が身体を濡らしていく。入っているのは指一本の筈なのに、ボトルでも押し込まれているかのような圧迫感が俺を襲った。息が詰まってしんどい。酸素を取り込もうと、はくはくと動く口はまるで餌を求める魚のようだった。
「…い”、痛い……っ!」
「本当に初めてなんだね。大丈夫、すぐ気持ちよくなるから。」
下半身に広がる鈍い痛みに俺は顔を顰めた。アンドリューは押し込んだ指をあちらこちらに動かし、中を広げていく。まるで、何かを探しているような――
「っ”、あ”ッ――!?!?」
ごりっ、とアンドリューの指が中のある一点を掠めた瞬間、俺の身体は電気でも流されたみたいにビクンと跳ね上がる。身体を駆け巡った感覚が快感だということに気づくまで数秒かかった。
「ここか、…ふふ、ウィルのイイ所みーつけた。」
そう笑ってアンドリューは必要以上にそこを責め立てた。つついたり、押し潰したりと、刺激を与えられる度に沸き立つ快感が俺を飲み込む。身体が勝手に跳ねて、力が入らない。
「い“ゃッ、!っそこ、なにっ!っあ“、あぁっ!!」
「ここは前立腺と言ってね、気持ちよくなるスイッチみたいな所だよ。」
感じたことのない感覚が怖くて、この快感をどうにか逃がしたいけれど逃がし方を知らない俺は、シーツに皺ができるほどに強く掴んで耐えることしか出来ない。間髪入れずに入ってきた二本目の指と一緒にそこを攻められ、はしたない声を抑えることができなかった。
「あ“っ…!ぅや“ァっ、…んぐ、あ“ぁ!!」
「ウィルのここ、先走りでぐしょぐしょ。そんなに気持ちいいのかい?」
俺のペニスからはみっともなくカウパーが溢れて、自分の腹を濡らしていた。恥ずかしくて、とても見ていられない。
「ほら、…っ三本、目!」
「が、ぁ“っ!」
一本で根を上げていた下穴が、今や三本、根元まで咥えこんでいる。信じられなかった。
「あ…、ぃや、…嘘……っ、」
指を第一関節の部分からグン、と折り曲げれられれば、指が中の前立腺を酷く抉った。強すぎる刺激に視界が回る。
「ぁ、あ“ぁぁあ――――っ!!!!」
びゅく、と飛び出した精液がシーツにシミを作る。イッた。イッてしまった――。
身体が痙攣して、空いた口からはだらだらと唾液が溢れて零れる。
「初めてで後ろだけでイけるなんて。ウィル、君には素質があるんじゃないかい?」
なんて嬉しそうにのたまっていたが、この時の俺には一切届いていなかった。
「慣らしはこれで十分…。……さて、」
呆けたまま伸びきっていた俺はアンドリューに腕を引かれ、体勢を変えられた。さっきやられた腕が再度痛んだことで目が覚める。
気づけば俺はアンドリューに向かって背を向け腰を高く上げられた、所謂バックの状態をとらされていた。
見上げれば、アンドリューはベルトを緩め、自分の逸物をズボンから引きずり出していた。
「僕もそろそろ限界なんだ。…挿入るよ?ウィル。」
その巨大さに、俺は絶句した。
想像の何倍も太くて長いソレは、到底俺の後孔で受け止めきれたものじゃない。そんなもの入るわけがない。
「――っ!!おい、待て!アンド――――」
俺の言葉を聞かず、アンドリューは一気にその巨根のまさに半分程を俺の中にねじ込んだ。
身体中に衝撃が駆け巡る。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ“!!!!!」
さっきの指一本がボトルなら、今はまるで丸太をぶち込まれたような圧迫感に、俺は息が止まる。まだ半分しか入っていないのに、アンドリューのペニスは既に俺の中の再奥まで到達していた。
文字通り串刺しになったような、そんな感覚に脳が揺れる。
「っ、…息して、ウィリアム。」
痙攣して今にも崩れ落ちそうな腰を、アンドリューが掴んで離さない。きっと、アンドリューの支えがなければ膝を立てていられなかった。アンドリューに背中を摩られて、やっと途切れ途切れで酸素を取り込んだ。それを確認したのか、
「…動くね。」とだけ言い放ったアンドリューは、息も絶え絶えな俺のこともお構い無しにその巨根を引きずり出して、抜けるギリギリの所でまた奥へと打ち付けた。
「――あ“ぁあっ!?…い“ゃっ、待っで、っ!がはっ、!っあんどりゅ、っやめ“っ!ぁぁ“っ、あ“ぁぁあぁあ!!い“やだぁぁあ“ぁ!!」
静止を求めても、アンドリューはピストンをやめない。身体を蝕む快感はもはや狂気でしかなかった。出ていないのに、ずっとイッてるみたいな快感が脳に溢れて、身体がガクガク震える。無意識に後孔が疼くせいで、中で蠢く肉棒の存在感が際立った。
一番良いところから降りてこられない。
「あぁ、あぁ!ウィル、…ウィリアムっ!出さずにイッてるなんてっ、…!っ、君はやっぱり最高だ!」
「はぁ“っ!…え“ァ、たすげっ、誰か、あ“ぁっ!だれがっ!助げでぇぇえ!!嫌ぁあ“ぁぁっ!!!」
「こら、逃げるな。」
皺まみれのシーツを握り、何とか逃れようと這いずった。しかし、首枷に繋がった鎖をグン、と引かれ、首が締まる。
「がはっ――――っ、!!」
逃げ腰だった俺の腰は強く掴まれ、アンドリューの元に引き戻される。一番奥を叩かれ、前立腺を擦られ、もう何が何だかわからなくなった。視界が眩む。快楽物質に飲まれた脳はとうに考えることを放棄していた。
「なぁ、ウィル。僕のこれ、まだ半分しか入ってないんだ。…全部入れたい。最後はウィルの一番奥でイきたいんだ。…奥、入れて良いかい?」
俺に覆い被さったアンドリューが、耳元で囁く。しかし、俺はその言葉が理解できなかった。
奥?今来ているじゃないか、奥まで。一体何を言って――――
腰を強く掴み直したアンドリューは、ふー、と息を吐いてペニスをギリギリまで引き抜いた。
次の瞬間。
がぽんっ、と、鈍い音が部屋に響く。それは紛れもない、俺の身体から出た音だ。
「い“ッッ!!?〜〜〜〜〜〜っ、ぉ“ぁ…!!」
自分が奥だと思っていた場所を、アンドリューのペニスがこじ開け、さらに向こうを叩いた。
まるで頭を鈍器で殴られたような衝撃に、俺は意識を飛ばしかけた。
「あぁ、…ふっ、気持ちいいね、ウィリアム。」
なんて言いながらアンドリューは俺の肩や項にキスを落とした。
「待っっ、て、…今動かなッ…、」
今動かれたら確実に死ぬ。
しかし、そんな戯言アンドリューが聞き入れてくれるわけもなかった。アンドリューはまるで遊ぶように俺の結腸にペニスを出し入れする。中を抉られるような感覚は、快感を超えて痛みにも感じた。
「ひっ、い“ぃぃぃぃ!!あ“ぁぅあぁっ!や“め、しぬ、…しぬ“っ!こわれ“ぅぅぅぅ!!」
「あぁっ、ふふ、気持ち良い。最高。」
卑猥な音はどんどん大きくなって、部屋中にこだまする。接続部分の潤滑剤は激しいピストンのせいで泡立っていた。視界が涙で歪む。顔は涙やら汗やらでぐしゃぐしゃに濡れて、もう抵抗も出来ずにされるがままだった。結腸の奥を殴るような腰使いに、腹が破れてしまうんじゃないかと思ってしまう。
「あ“ァあっ、!あっは、っ、イ“ぐ、いくっ!も、イッちゃっ――!!」
「ウィルッ、ウィリアム!っ一緒にイこう、」
今までで一番強いピストンに、俺の頭と視界に火花が飛ぶ。がぼ!と、前立腺を掠めて深く突き刺さったアンドリューのペニスのカリが結腸の弁の凸凹に嵌り、そのまま勢い良く奥に射精された。
「あ“ぁぁあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
絶頂を迎えた俺は、強すぎる快感に耐えられずに、そのまま意識を手放した。
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