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やりすぎてしまった、と言う自覚はある。
皺まみれ、精液まみれのシーツを取り替え、一通りの後始末をした後に、風呂に入れ綺麗にしたウィリアムを寝かせた。
余程無理をさせたのか、出した精液を掻き出す時も彼は起きず、本当に死んでしまったらどうしようなんて思ったりもした。
美しい白髪に、ふと触れてみる。
サラサラで、艶めいていて、本当に綺麗だ。
あぁ、君は。君はまるで――――
「アラバスターみたいだな。」
口から思考が漏れる。
しかし、本当に寝ているウィルは雪花石膏でできた彫刻の様だった。綺麗で、神秘的で、それはもう、触れたら壊れてしまいそうなほどに。
あの日、君と初めて出会った日から僕の気持ちは変わらない。
知っているんだ。僕が口説き始めた頃、君が商品である奴隷達に「自分みたいな卑怯で下劣な犯罪者と、マフィアの幹部であるあの人とでは釣り合いがとれない」と言っていたこと。
ウィル、そんなことはどうでもいいんだよ。
君が抱いている身分の差、立場、他人の目、全部僕が忘れさせてあげよう。
ウィリアム・ホワイト。いつの日か、君の身体も、心も、君の全てを手に入れてみせる。
この世のどのものより美しい君を。
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