Cの限界

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テレビをこんなに真剣に見ているのは 初めてかも知れない 君と僕は一瞬心を テレビの声に奪われ この話の真剣さが ふざけた顔の男と一緒に消えてゆく そういえばこんなに長く 二人きりでいるのも 初めてかも知れない ずっと部屋に籠もって それがきっと悪かったの 意味もなくお互いに 苦いことば 投げ合って 傷ついた 君と僕の気持ちを 重ね合わせてみても 今さら別の答えは 生まれては来ないんだろう 二人のバランスは崩れて そして君は 部屋を出て行く 午前0時 一人で目的もなく コンビニへ行くのは いつ以来なんだろう 誰かが僕を脅かし 僕が下を向けば それに合わせて 人は知らん顔で そっぽ向いて 立ち去ってしまう 部屋の真ん中 僕は怯えうずくまる ドアのベルを鳴らして 人が訪ねて来ても 僕は震えながら 行ってしまうのを待ってる 何もかも怖くなって 一人はイヤだと怯えてる 強がりは もう言わないよ もう言えないよ すべてを洗い流す 雨が降ればいいのに そんな奇蹟を願う僕を 君は笑うだろう
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