プロローグ

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プロローグ

79105b8a-b457-4901-8878-eacbdc246fd8 あなたは知っているだろうか? 私たちがかつて、違う星にいたということを。 世界には約束事があった。 星をめぐる旅の中で、戻らない時間があること。 世界中に散らばる星を探して、たった一つの「今日」を見つけることを、願っていること。 あなたは私に教えてくれた。 麦畑の見える丘の上で、いつか、永遠の別れを、空に託さなければならないこと。 私たちはその「光」なのだと、あなたは言った。 138億光年の峰に続く、「未来」そのものなのだと。 …だけど、もう2度とあなたに会えなくなるのは嫌だった。 宇宙船の扉を開け、最後にあなたの顔を見た時、私はどんな顔で、あなたに「さよなら」を言えばいいかわからなかった。 最初からわかっていたんだ。 心の奥でどんなに願っても、明日が、今日を追い越さないこと。 だから、私は運命に抗おうと思ったんだ。 今もこうして膨張を続ける宇宙の地平線の中に、いつかまた、あなたに出会える場所があることを。
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