5人が本棚に入れています
本棚に追加
だから。
そう叫んだ。
僕は、ちゃんと買って来た。
ビールは子どもだから、買えなかっただけなのだ。
チョコレートだって、ちょっと違っていただけだ。
「嘘つき、嘘つき、嘘つきっっっっっ!!」
思いっきり叫んでやった。
けれど。
その人は、何も言わなかった。それどころか。
「僕、何をしているの?」
たくさん叫んで、疲れて目を開けたら、おまわりさんがいた。
「お父さんとお母さんは?」
「え……?」
僕はいつの間にかひっくり返っていて、そんな僕をおまわりさんが覗き込んでいたのだ。
「こんな夜中に一人なのかい?」
「おい、おまわりさんよう、はよこのガキ連れて行け!!迷惑でしょうがないわっ」
僕がびっくりとして起き上がったら、おまわりさんの近くにいたおじさんが、そう言った。
最初のコメントを投稿しよう!