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そうしたら、その人は僕の言葉に頷いた。
びっくりして、僕はその人を見た。
だってその人は、そんなこと言わないで」とか、「本当にどうしたの?」とか言わなかった。
「確かに、私はあんたがどうなろうと関係ないわ。じゃあね」
それどころか、そう言って僕から離れていこうとする。
「待てよ!」
だから。僕はその人を呼び止めた。
「何よ」
けれど、その人は本当にめんどくさそうに僕を振り返った。
仮にも、この僕が呼んでいるのに。
「僕は、帰らないからな!!」
「はい?」
そうして、僕が言った言葉にもへんな顔をした。
「ママが悪いんだから! だから絶対帰らない!!」
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