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「うるさい、うるさい、うるさい!!」
その人が言うことは、「うるさい」と僕は思った。
「……じゃあさ、アルバイトしない?」
そうしたら。
その人はいきなり、そんなことを言い出した。
僕は、その言葉に目を丸くした。
「え……?」
「私が言った物を買ってきてくれたら、アルバイト代として、ゲーム代カンパしてあげるわ」
それは。
とても、信じられない言葉だった。
「マジ!?」
でも、とても魅力的な言葉でもあった。
「ただし、きちんと買ってきてくれたらね」
そう言いながら、その人は歩き出した。
「どこに行くんだよ!」
「こっちにコンビニがあるのよ」
僕はあわてて土管の中から出た。
どうせ入っていたのは足だけだからすぐに出ることはできたけど、地面は雨で濡れていたから、ぐっちゃんぐっちゃんで、歩きにくかった。
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