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きっと気のせいだよね。わたしはそう思いチラリと浜本さんの様子を窺う。
すると、浜本さんは「英美利まだかな? 遅いな。糞でもしてるんじゃねえだろうな?」と唇を尖らせブツブツ呟いている。
「えっ、糞って……」
わたしが浜本さんのびっくり発言に驚いていると、
「お待たせ~」英美利ちゃんはふわふわの髪の毛を靡かせにっこりと微笑みながら戻ってきた。
糞なんて言われてることを知ったら英美利ちゃんはどんな顔になるのかなと考えるだけで恐ろしい。
「葉月ちゃん、紹介するわね。これから一緒に仕事をしてもらうことになる先輩のお手伝いさんよ。雪本さん、成田葉月ちゃんです。いろいろ教えてあげてね」
英美利ちゃんがわたしのことを紹介してくれると英美利ちゃんの後ろからひょっこりと女性が姿を現した。
その女性は、黒色のロングワンピースにひらひらのフリルが付いた白色のエプロン、頭には白色のカチューシャを付けた、十九世紀の英国メイドさんなんですかと思ってしまうようなファッションスタイルだった。
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