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朝食が出来たよ、と類に言われ、10時近い遅い朝食を全員でとった。
光に至っては、昨夜、マフィに散々、掘られまくり、腰を擦りながらリビングへと向かう。
トーストとベーコンエッグ、サラダにスープ、といった朝食の中、類がトーストを齧りながら切り出した。
「光でもやっぱりきつかったみたいだね」
なんの事かと光も晶もそれぞれ朝食を食べながら上目遣いで類を見る。
「マフィが日本に来てくれるのは有難いし嬉しいんだけど、マフィ、デカい上に遅漏気味じゃん?仕事に差し支えるんだよね。晶はともかく、光は同じくイタリア人の彼氏いたし、慣れてると思って」
「...マンネリ防止じゃなかったですっけ?」
見事に光と晶の間の抜けた声がリンクした。
「それももちろんあるけど。仕事に差し障るときもあるからさ、二人がマフィを満足させてくれたらいいかも、とも思って」
類の本音は単にマンネリ防止の為のスワッピングではなかった事を知った。
毎晩、日本に来るたびに腰を痛める程に抱かれるので、たまにどちらかが代わりになってくれたら、と、スワッピングでマフィと相性がいいかを試したのだ。
「...光はリアンがいたし、大丈夫だよね?」
類に尋ねられ、光は目を見開いた。
「ひ、久しぶりだし、同じイタリア人だから、て全然、違うし、...今も腰痛いんですけど」
「大丈夫。そのうち、また慣れるって」
あっけらかんと類はトーストを齧り光に言う。
不意に類の視線が晶に向き、晶は思わず、口を真一文字にし、首をブンブン横に振った。
「作戦大失敗かあ」
類が唇を尖らせると、残念だったね、とマフィは類の肩を抱き、頬にキスをした。
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