2人が本棚に入れています
本棚に追加
「かかか!流石に頭が回るな。」
そう言って上部は歩いて入口に半歩近づく。
「おい!動くじゃねぇ!」
「…だけども、このままじっとしとってもあかんぞ。そのうち、ここの火災報知器が作動する。
あんたがさっき発砲した煙が天井届いとるわ。その証拠に天井の警報機が点滅をしとるやろ?」
「!?」
犯罪者は天井を見る。蛍光灯の隙間から出てる白い突起物の側面が確かに赤く点滅してる。
「!?」
犯罪者が上を向いたその瞬間だった。上部は自身の手で警報機を押した。
「何!?」
「かか、そんなの【嘘】や!」
「てめぇ!」
犯罪者は慌てて猟銃に弾を詰める。その間警報機が鳴り響く。
響く警報機は外にも聞こえる。外の教師たちもどよめく。
「まずはお前を殺す!この狐目やろう!」
「よっしゃ、みんな逃げろ!」
上部は突然言う。犯罪者も生徒も慌てる。犯罪者は銃口を上部と生徒達へ向ける。
上部は既に出入口の近くに。生徒達は窓際に。犯罪者は銃口を交互に向ける。
「…おい、狐目やろう!そこから動いていてみろ。生徒達が吹き飛ぶぞ!上手いこと逃げるつもりだったろうがなあ。」
「逃げるつもり?そんなら既に一人で逃げとる。なんでこんな事すると思う?」
「?」
上部は笑いながら言う。
「俺はお前と一緒やからな。」
「…?」
「…!?」
犯罪者は首を傾げて誠は何かを思い出したようだ。
最初のコメントを投稿しよう!